駿台甲府高等学校同窓生医師による医療情報・ドクターリレー Vol.19
2014年12月1日
花輪 守彦(3期 はなわ眼科院長)
駿台甲府高校3期卒業、南アルプス市で、はなわ眼科を開業しております、花輪守彦と申します。
南アルプス市(旧櫛形町)から3年間自転車通学をし、バスケットボール部で汗を流した高校生活は、29歳で大病を患い母校でもある北里大学救命救急センターで命を助けていただいた今となってみれば、体力もあり気力も充実していたのでしょう。4年前に山梨へ戻ってきてから、大学の先輩の勧めで始めたゴルフのおかげもあり、少しずつ体力は向上しているでしょうか。今では、医師会の諸先生方にご迷惑をおかけしない程度にはラウンドできるようになり、何とか楽しみながら、体の許す限り、続けていけたらと思っています。
ところで、開業をすると気軽に相談できる人が限られてしまいがちです。医師会の会合やゴルフでご一緒したご縁でよき相談相手に巡り合えることは、仕事を続けていくには大きな財産になります。同業の眼科医はもちろんのこと、他科の先生と懇意にさせていただくことは、医師としても人間としても勉強になります。幸いなことに、地元で三代にわたり眼科を開業されている先生から学校医を任される事にもなり、学校健診や学校保健委員会での指導などを通じて、南アルプス市の子供たちの健康のために貢献できればと感じています。
介護と医療は切り離して考える事ができなくなったこれからの時代に、眼科医として積極的にかかわっていきたいと思っています。現在私は往診や在宅医療を行っていますが、年ごとに依頼が増えています。特に緑内障(白内障は手術をすれば完治するが)は、日本人の失明原因第一位で、一生涯にわたって点眼液による治療が必要になる疾患でもあり、治療の中断は視機能を失う大きなリスクを抱えることにもなります。外来へ通われている時からご家族の方やご本人にもお伝えして、通院できなくなってからも往診をして治療を継続することをおすすめしています。
ご存じの方も多いと思いますが、眼科はiPS細胞を使った世界初の再生治療を実現させた専門分野です。日本の眼科医療は世界的に見てもトップクラスですが、近年眼科を志望する医学部生は減っています。地方の医科大では診療や医局の運営にも支障が出ています。
駿高から医学部に進まれた方は多いと思われますが、ぜひ眼科を選択肢の一つに考えてみてください。
=花輪 守彦さん【駿台甲府高校3期生】の経歴=
1985年3月 駿台甲府高校卒業
1985年4月 北里大学医学部入学
1991年3月 北里大学医学部卒業
1991年5月 北里大学病院・眼科学教室入局
1992年5月 栃木県厚生連上都賀総合病院・眼科
1993年5月 北里大学病院・眼科
1994年5月 神奈川県厚生連相模原協同病院・眼科
1995年5月 北里大学病院・眼科
1997年5月 海老名総合病院・眼科
1999年5月 北里大学病院・眼科
2010年4月 はなわ眼科