駿台甲府高等学校同窓生医師による医療情報・ドクターリレー Vol.35
2017年8月1日
篠原 正哉(21期 東邦大学医療センター大森病院 循環器内科勤務)
こんにちは。21期生の篠原正哉と申します。中学・高校の同級生の長沼君より紹介をいただき、この度、ドクターリレーvol.35の執筆を担当させていただきました。
私は現在、母校の附属病院である東邦大学医療センター大森病院の循環器内科で勤務しています。東京都は大田区に位置し、最寄り駅はJR蒲田、羽田空港にそこそこ近い場所に構える1000床規模の病院です。なお蒲田は飲み屋には事欠かず、いい街なのですが、若干治安も悪く注意が必要です。一般的に大学病院は診療内容が細分化される傾向にあり、色々な縁もあって、現在は主に不整脈診療に従事しています。
不整脈とは脈拍が不適切に早くなったり、逆に遅くなったりするもので、時に意識を失ったり、また突然死の原因にもなったりするものです。薬物療法のみならず、不整脈の回路となる心筋を焼灼するカテーテル治療や、脈拍を担保するペースメーカー植え込み術などを施します。私は現在医師9年目のいわゆる中堅どころであり、自己の判断で治療方針を選択・決定し、これらの治療を行える(行わなければならない)立場になりました。心臓を相手にしている以上、おおげさではなく自分が施した処置が原因で生命の危機に直結する可能性があり、実際にヒヤっとしたことは数知れずです。それを0にするのが理想ではありますが現実には難しく、しかし限りなく低くするための自己研鑽は終わることのないものだと痛感しながら、最近は過ごしています。
世間は狭いもので、駿台甲府高校を卒業し、医師となった先輩や同級生、後輩に思わぬところで遭遇することがあります。専門分野は違えど、日々志を持って診療にあたっている姿を垣間見ると、同郷としてやはり身の引き締まる思いがします。私自身も刺激を与えられる存在になれるよう努力するとともに、またこの場を通じて色々な立場で日々の現実に向き合っている皆様ともそのような思いを共有できればと思う次第です。
少し真面目な話になってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。山梨からはめっきり足が遠のいていますが、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
経歴
2003年3月 駿台甲府高校卒業
2009年3月 東邦大学医学部卒業
2009年4月 総合病院聖隷三方原病院 初期研修医
2011年4月 東邦大学医療センター大森病院 循環器内科
2013年4月 社会福祉法人三井記念病院 循環器内科
2015年4月 東邦大学医療センター大森病院 循環器内科
現在に至る