駿台甲府高等学校同窓生医師による医療情報・ドクターリレー Vol.40
2018年6月1日
日原 大輔(21期 国立がん研究センター中央病院消化管内視鏡科勤務)
ドクターリレーVol.40を担当します、21期の日原大輔と申します。
私は駿台甲府高校を卒業後、東邦大学医学部へ進学し、卒業後は順天堂大学付属順天堂医院での2年間の初期研修医を経て、東邦大学医療センター大橋病院消化器内科学教室に入局しました。現在は国内留学で国立がん研究センター中央病院消化管内視鏡科に勤務中です。
消化管内視鏡科とは主に消化器の中でも主に消化管(食道・胃・十二指腸・小腸・大腸)の内視鏡での診断や治療を行う科になります。現在、早期がんに対して行われている内視鏡治療は、開腹手術に比べて入院日数が短期間ですみ、また患者さんへの負担も軽くできるため、従来の外科治療に代わる新しい治療法として注目されています。近年では専用の処置具を使ってより大きな病変を切り取る方法、内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic submucosal dissection: ESD)が日本で開発され、海外からも注目され、今や世界に広がっています。現在も海外からの医師が多数、その技術を学びに日本へ来ています。
現在、私はこの内視鏡技術や早期癌の内視鏡診断を日々の症例カンファレンスや内視鏡検査・治療から学んでいる最中です。また、がん患者さんに新たな治療法を提供するために臨床試験を中心とした多くの研究を積極的に行っている病院であり、その研究の一部に携わらせていただいております。国内や海外での研究発表もあり、日々充実した日々を送っています。
同じ消化器内科医・内視鏡科医として働いている駿台甲府高校出身の先生も数多くいらっしゃり、駿台甲府という共通の話題でお話しすること機会もあります。時に辛い時もありますが、駿台甲府高校で学んだ不屈の精神を思い出し、日々の診療を行っております。