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駿台甲府高等学校同窓生医師による医療情報・ドクターリレー Vol.34

長沼 司(21期 山梨県立中央病院腎臓内科勤務)

 この度、ドクターリレーvol.34を担当いたします21期生の長沼司と申します。中・高・大の後輩の天野君より紹介をいただき、筆を執らせていただきました。

 私は現在、山梨県立中央病院の腎臓内科で勤務しています。通勤の度に駿台甲府高校を目にしていますが、新しい建物を建設中のようで少しずつ当時の面影が変わってきています。お向かいの高校からの反射光で北館(現在はなくなってしまいました)が暑過ぎたのも“今は昔”の話です。

 さて、私の専門分野のお話を少しさせていただきます。腎臓領域では、ここ10年ほどでCKD(Chronic Kidney Disease:慢性腎臓病)という概念が提唱されています。具体的には、3か月以上①蛋白尿などの尿異常があること、②糸球体濾過量(血液から尿を濾し出す能力)が60mL/min/1.73㎡未満に低下していることのどちらかもしくは両方を満たす場合と定義されます。日本のCKD患者さんは1330万人程度いるといわれており、実に成人の8人に1人の割合です。内科全般の分野においても新しい国民病として注目されています。腎臓は頑張り屋の臓器でかなり悪くならないと症状が出ないのが特徴です。体がだるい、食事がとれないといって受診され、その日から透析治療を行わなければいけないようなこともあります。そのため、検診で尿の異常や糸球体濾過量の低下を指摘された場合は、早めに医療機関を受診することをお勧めします。腎臓病の種類によっては治療可能なものもありますし、一旦悪くなってしまった腎臓機能はもとには戻らないからです。そのほか糖尿病や高血圧などの生活習慣病も進行すると腎臓機能低下につながります。したがって、生活習慣の改善など患者さん自身の注意で進行を抑制することもできます。当院では、医師だけなく看護師、栄養士、薬剤師と多職種による腎臓病教室を行っており、今年度からプログラムを刷新した腎臓病教育入院も行っています。

 医療者だけでなく患者さんにも治療に参加してもらい、山梨県の透析導入数を少しでも減らせるよう精進していきたいと考えております。

(写真中央が長沼さんです)

経歴
2003年3月 駿台甲府高校卒業
2009年3月 聖マリアンナ医科大学卒業
2009年4月 山梨県立中央病院 研修医
2010年4月 山梨大学附属病院 研修医
2011年4月 山梨県立中央病院 腎臓内科
2014年4月 聖マリアンナ医科大学病院 腎臓・高血圧内科
2015年10月- 山梨県立中央病院 腎臓内科

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