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駿台甲府高等学校同窓生医師による医療情報・ドクターリレー Vol.39

露木 翔(23期 藤沢市民病院 消化器内科)

 ドクターリレーVol.39を担当します、23期の露木翔と申します。

 私は駿台甲府高校を卒業後、福井大学医学部へ進学し、卒業後は研修医を経て横浜市立大学消化器内科学教室に入局しました。2018年3月まで神奈川県にある藤沢市民病院で消化器内科医として最初の3年間勤務をしました。

 消化器内科が診る臓器というと皆さんはどのようなイメージを持たれるでしょうか。一般的には食べ物の通り道である食道・胃・小腸・大腸のような腸管を想像される方が多いように思います。生活に欠かせない「食」にかかわる腸管を担当する科であるため、我々のもとを訪れる方の中には様々な理由で食事がとれずに困って来られる方も少なくありません。例えば腸管に癌のような腫瘍ができてしまうと腸が狭くなって食べ物が通らなくなり、行き場を失った食べ物がどんどん溜まることでおなかが痛くなったり、嘔吐してしまうことがあります。このような状況に対し、内視鏡を用いて狭くなった箇所にステントという金属製の筒をいれて流れを良くしたり、腫瘍そのものを小さくさせるために抗癌剤治療を行うこともあります。また緊急で来られる方の中には吐血や血便で困って来る方もいます。腸のどこからか血が出ている可能性が高く、内視鏡を使って出血箇所を止める処置を施したり、それでも止まらない場合は足の付け根の動脈からカテーテルを入れて出血の原因となっている血管を選択し塞栓することもあります。胃や大腸に発生する癌も早期のものであれば内視鏡を使って治療できるようになってきました。それに加え消化器内科は、肝臓・胆のう・膵臓の病気も扱う診療科になるのでこれらの臓器の炎症や腫瘍も治療対象になります。紹介したように臓器や疾患の幅の領域は非常に幅が広く、また緊急を要する疾患も多いため大変な一面もありますが、非常にやりがいのある仕事であると感じています。

 4月から横浜へ勤務の場は移りますが、駿台甲府高校で培ったチャレンジングスピリットを胸に奢ることなく努力していこうと思います。

神戸で行われたJDDWにて尊敬する先輩と (写真右が露木さんです)

経歴
2005年3月 駿台甲府高校卒業
2013年3月 福井大学医学部卒業
2013年4月 横浜市立大学附属 市民総合医療センター 初期臨床研修医
2015年4月 藤沢市民病院 後期研修医

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