12期生が論文を書きました
2009年2月10日
12期生の野中健太郎さんから、「使用権で調整する経済」と題した論文を書き、ご自身のホームページに掲載したので、ご興味のある皆さんに是非、読んでいただきたいとのことで、ご連絡をいただきました。
★野中健太郎さん(12期生)のプロフィール
駿台甲府高校卒業後、神戸大学発達科学部人間環境学科に進学。卒業後は、山梨県庁に入庁。司法試験合格を目指し、退庁するも司法試験を断念。現在に至る。
*野中さんからのコメントです。
私は幼少のころより、「もったいない」という感覚が強いほうでした。幼稚園生や小学生だったころ、ほかの児童が水を出しっぱなしにしているなど無駄に使っているのを見ると、あとで水をとめたりしていました。水を無駄にする児童からすれば、自分のふところが痛むわけではないし、水なんて安いじゃないかという感覚だったのではないかと思います。でもお金がかからなければいいんだろうかという疑問を私は持っていました。
高校時代、すなわち駿台甲府に通っていた時代なんですが、とても自由な校風で、個性をつぶさない、いい意味でほったらかしの学校だったと思います。優秀でユニークな生徒が周囲に大勢いたことは、何かに挑戦してやろうという気を起こさせるに十分でした。
ある日、学校の授業で、論文を与えられたそれぞれのテーマで書くということになり、私は「資本主義と共産主義」といったテーマを選択して論文を書いたような気がします。もっとも当時書いた論文自体は稚拙なものでしたが、より深く考える機会になりました。そして、世の中の問題の根本には資本主義というシステム自体があることも確信しました。もっとも自由主義を殺してしまう共産主義は、資本主義よりはるかに嫌いでした。
資本主義は、人の幸せや生存の目的から離れて、お金を稼ぐことが自己目的化し、過剰な消費及び環境問題や過剰労働などを引き起こしています。これは個々の社長が悪いわけではなく、不特定多数の株主の共通利益である利潤を上げるということに精力を傾けるのは当然のことだからです。一人一人の株主に独自の美しいポリシーがあったとしても、株主全員の目的の最大公約数となると、お金を稼ぐことになってしまい、結局企業はカネ稼ぎマシーンにならざるをえない面があります。一人一人はいい人なのに、全体ではあまりよくない行動をしているということは、システム自体に問題があるのです。誰もが幸せになれるシステムはないかと考えた結論が「使用権で調整する経済」でした。少しでも世の中の役に立とうという気持ちで論文は書かせていただきました。
ご興味のある方は、是非下記サイトにアクセスしてみてください。
https://www5.hp-ez.com/hp/siyoukeizai/page10
◆同窓会ホームページでは、このように様々なことに取り組んでいる同窓生を紹介したいと思っていますので、お気軽にお問い合わせください。