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駿台甲府高校卒業生の企業訪問!Vol.2 (17期生 川崎杏奈さん登場!)

 久々となります卒業生企業訪問,第2回目となります今回は17期生川崎杏奈(かわさき あんな)さんの登場です。

川崎 杏奈さんのプロフィール
中央大学法学部卒業後、ロースクールを経て司法試験に合格。弁護士となる。
地域に根ざした弁護士を志し、現在奮闘中!
現在、鶴田法律事務所に勤務(TEL : 055-232-8001 FAX : 055-233-5190)
e- mail:anna22024537@yahoo.co.jp

(聞き手 小山田久美子さん<12期生 同窓会副会長>)

小山田 今回取材させていただきます小山田です。宜しくお願いします。まず、どんなお仕事をされていますか?
川 崎 職業は弁護士です。
甲府市内の「鶴田法律事務所」に勤めています。所長の鶴田和雄弁護士を筆頭に4人の弁護士がいますが、山梨では比較的規模の大きな法律事務所だと思います。
小山田 弁護士になろうと思ったきっかけは何ですか?
川 崎 子どもの頃から正義感が強く弁護士に憧れて・・・というのは冗談で、実際は、大学の法学部に入学すると、周りに司法試験を受験する学生が多くて、その流れに乗ってしまったというのが本当のところです。
もともと、女性でも一生働くことのできる仕事に憧れていましたので、弁護士を目指すことに躊躇はありませんでした。
小山田 弁護士になるまでの道のりは順調でしたか?
川 崎 いいえ。大学卒業後の受験生活は、かなり辛かったですね。
20代半ばの一番楽しいはずの時期を受験生として勉強ばかりして過ごしていました。今となっては、そのような生活も良い思い出ですが、当時は、先に就職して都会のOL生活を満喫している友人に憧れたものです。
小山田 普段はどのような仕事をしているのですか?
川 崎 仕事の内容としては、離婚・相続などの家庭の問題、境界問題などの近隣トラブル、借金問題、交通事故、労働問題、借地借家問題、会社間の金銭トラブル、刑事事件の弁護等、日常の様々な案件に携わっています。弁護士というと、それぞれの弁護士に専門分野があると思われがちですが、山梨のような地方の弁護士はオールマイティーに仕事をするというのが一般的なんです。
小山田 デスクワークが多いんですか?
川 崎 普段は、交渉案件における電話でのやりとりや、裁判で提出する書面の作成、依頼者との打合せなどの事務所内での仕事が基本ですが、逮捕された被疑者への面会や市町村主催の法律相談など事務所から出て行う仕事も結構多いですね。
小山田 弁護士さんというと男性が多いではないかと感じるのですけれども、今、女性の弁護士さんは県内には何人いるんですか?
川 崎 女性弁護士は7人います。山梨県内では現在87人の弁護士がいますので、全体の1割程度が女性ということになりますね。
小山田 少ないですね。
川 崎 でも、最近ではどんどん女性が増えているんですよ。司法試験合格者の4人に1人は女性という時代ですから、女性弁護士に行き当たることは決して珍しくありません。
私が司法修習生のときに経験したある少年審判では、審判に関わっている登場人物(少年、少年の保護者、裁判官、裁判所書記官、家庭裁判所調査官、弁護士)のうち、少年以外は全員女性だったことがあるくらいですよ。
考えてみれば、働く女性が増えているのは、今の社会の流れで、弁護士に限ったことではないですよね。
小山田 女性だといろいろと大変なこともあるのではないですか?
川 崎 弁護士として仕事をしていると、やはり若い女性だからということで、軽く見られたり、みくびられたりすることもあります。
家賃を払っていない人のところへ建物明渡の交渉に行ったとき、弁護士と名乗っても、相手に「お前は誰なんだ?」というような態度を取られたこともありました。そういう場合には、容赦なく法的手段をとらせていただきます(笑)。
小山田 逆に女性であることで良かったことはありますか?
川 崎 はい。特に女性の相談者からは、「女性の弁護士さんでよかった~」と言われることも多いです。やはり、男性弁護士が相手だと、事案の内容によっては全てを話しづらいということもあるのかもしれませんね。
女性弁護士だからといって、必ずしも女性の味方というわけではないのですが、依頼者や相談者の方が壁を感じにくいということは、女性として得していると思います。
小山田 弁護士として苦労していることはありますか?
川 崎 そうですね。弁護士という職業はどうしてもトラブルの渦に入って、依頼者の抱えた問題を一手に引き受けるので、なかなか仕事と割り切れず、心労も多いです。休日でも、どうしても仕事のことをあれこれ考えてしまいます。
あと苦労するのは、弁護士だから何でも知っているのではないかと思われてしまうことですかね。それはとても光栄なことなのですが、もちろん、弁護士といっても、六法全書が全て頭の中に入っているわけではありませんし、法律に書いていない解決方法を経験に基づいてアドバイスしなければならないことだってあります。
ベテラン弁護士に比べて、知識と経験が未熟なことは当然とはいえ、「知らない」「分からない」が許されないというプレッシャーがあります。
小山田 やりがいを感じることは?
川 崎 弁護士は、いろんな方法から、最善の方法をアドバイスして、絡まった糸をほぐす役割だと思っていますので、自分の描いた方法によって問題が解決したときはうれしいですし、達成感があります。そして、解決したときには、依頼者や相談者から「ありがとう」と感謝されることも多いです。そういった瞬間に仕事のやりがいを感じますね。
小山田 そういう仕事をしていると強くなっていくんじゃないですか?
川 崎 そうですね。弁護士の仕事を続けていると、世の中にはこんなことがあるんだ・・・と驚くことが本当にたくさんあります。また、意図せずにいろいろな修羅場を直接経験してしまいます。ですから、最近では、ちょっとやそっとのことでは動じない自分がいると感じています。それを「強い」というのかは分かりませんが、若い女性としては、決して可愛くないですよね(笑)。
私が大学時代に教わったある弁護士の恩師は、当時、「自分の娘には弁護士になってほしくない」なんて言っていました。当時の私は「どうして?」って思ったんですけれど、今はその先生が言わんとしたことが分かるような気がします。 
小山田 弁護士って「かっこいい」ってイメージがあるんですけど実際どうですか?
川 崎 「かっこいい」というのは、TVドラマに出てくるような弁護士をイメージしているからですかね。でも、残念なことに、実際はTVドラマとはだいぶ違うんですよ。ドラマの中では、弁護士が法廷で、証人の嘘を暴いていく、そういったシーンが多くあると思うんですけれど,実際にはそういう場面は多くありません。
裁判といっても、法廷では書面のやりとりがほとんどですし、書面準備のための地道な仕事が多いです。
また、裁判以外の面でも、あるときには、ハンカチで口をふさぎながらゴミ屋敷の撤去に立ち会ったり、離婚裁判中の夫婦の修羅場に乗り込んだりもしました。決して「かっこいい」仕事とはいえませんよね。
小山田 高校時代に培われて今役に立っていることってありますか?
川 崎 そうですね、やはり駿台甲府高校の理念である「チャレンジング・スピリット」、目標を決めたらそれに向かって邁進するという気持ちは、高校時代に培われたと思っています。リップサービス…ではないですよ(笑)。司法試験の受験勉強を途中で諦めずに最後まで努力できたのも、駿台の先生方に支えられていた高校時代の受験勉強がベースとなっています。
もう一つは、やはり友人の存在ですね。地元に残っている友人も、県外で働いている友人も、皆それぞれの専門分野で活躍していますので、再会時にはいつも刺激を受けます。学生時代の友人は、利害関係なしにお付き合いができる関係ですので、一生の財産です。
小山田 駿台の同窓生が事務所を訪ねてきたら,なにか特典はありますか?
川 崎 う~ん,そうですね。初回相談料無料!(30分)っていうのはどうでしょう?
小山田 すごい!
川 崎 当然ですよ,駿台同窓生のお悩みは私にお任せください。・・・なんて,ちゃっかり営業してしまいました,すみません。
ちなみに通常は30分の相談で5,250円です。その他は応相談でお願いします。
小山田 最後に今後の展望をお聞きしたいのですが、今後はどういうふうに仕事に関わっていきたいですか? 
川 崎 最後に難しい質問が来ましたね。まだ弁護士2年目ですので、今は自分に与えられた仕事をきちんとこなして、弁護士としての経験を積みたいと思っています。
よく「町医者的な弁護士」なんて言うんですけれど、やはり皆さんに気軽に相談してもらえるような、敷居が高くない、地域に根ざした弁護士を目指したいです。弁護士っぽくない弁護士として、地元山梨に貢献できればいいなと思っています。
小山田 本日はどうもありがとうございました。益々のご活躍をご祈念しております。
川 崎 ありがとうございました

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