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駿台甲府高等学校同窓生医師による医療情報ドクターリレーVol.68

中澤 篤人(17期 神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器内科)

 第17期生の中澤と申します。私は駿中1期生としてとても刺激的で楽しい中学3年間を過ごさせて頂きました。個性豊かな同級生と切磋琢磨し、勉強も部活も頑張りました。私は特に河崎哲郎先生の英語と河合博一先生の数学の授業が好きでした。卒業する頃には皆んなで作り上げてきた駿中魂の土台らしいものが芽生えた手ごたえを感じました。高校では英語スピーチ大会に出場したのを覚えています。発音を直したりスピードやアクセントの強弱の工夫をしたり、私にとって初めてきちんと英語と向き合った大切な時間になりました。

 医学部に進み、全身を診る医師になりたい、一人前になって地元の医療に貢献したいと思いました。いつか留学したいと漠然と考え始めたのも医学生の頃でした。総合診療科での後期研修で内科全般を経験し、更にスペシャリティとして呼吸器内科を選択しました。そのきっかけの一つが、小倉髙志先生(現院長)との出会いでした。

 間質性肺炎の日本を代表するリーダーである小倉先生の下で学ぶため、全国から呼吸器内科医師が横浜に集まります。循呼センターには呼吸器内科だけで22名という多くの医師が在籍します。私は呼吸リハビリテーションの臨床に携わり、臨床研究をアムステルダム、ウィーン、サンディエゴの海外学会で発表する機会をいただきました。そして私の発表のセッションで座長をされていたのがAnne E. Holland 教授でした。

 Anne は呼吸リハビリテーションの第一人者で、世界に多くのエビデンスを発信しています。私はAnne の指導の元、メルボルンの大学で3年間研究を行ない、学位を取得しました。留学中はオージーやシェアハウスのシェアメイト達との日常生活を通して様々な体験をしました。日本からメルボルンに留学されている多くの日本人医師と専門分野の垣根を越えて知り合うことができました。日本帰国後は茨城東病院で1年間、北茨城の呼吸器診療と訪問診療に携わりました。現在は横浜に戻り再び循呼センターでの診療に従事しています。昨年から週末は実家のクリニックを手伝っています。また、同じく昨年から米国胸部疾患学会 呼吸リハビリテーション部門のプログラム委員を務めています。

 今回ドクターリレーのお話しをいただいて、多くの同窓生が医師として活躍されていることを知り、とても嬉しく思います。私もこれまでのキャリアと様々な経験を生かして、微力ながら山梨の医療に貢献していきたいと思います。最後になりましたが、同窓生のご健勝を祈念するとともに、現役生が充実した学生生活を送られますよう応援しております。

メルボルンの大学院卒業式

American Thoracic Society International Conference 2023 学会発表

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